七つの魔剣が支配する 第8話 感想「ライバルは後から湧いて出てくる」
※この記事はアニメ8話のネタバレを含みます。
同級生
明らかに入学式ではいなかったやつら。
今まではただ煽るだけのガヤだったけど
こっからはネームドキャラがどんどん出てくる。
この作品は学年的に縦より横の関係性が強いから、出てくる同級生はみんな大事。
先輩達も重要なキャラだけど、彼らには彼らの物語がちゃんとある。
あと非公式の序列決定戦って良いよね。
バトルができる学園ものならこんぐらいのこと雑にやってワイワイ盛り上がって欲しい。
家族会議
本来なら"次の暗殺ターゲットを誰にするか"とか話し合うはずの、組織の秘密基地なんだろうけど……ただの実家だな。
強面な顔して、ただの思春期お悩み相談に乗る兄さんがおもろい。
いかにも家族って感じ、本当に暖かい……裏の組織の密談とは到底思えない。
ただもう少し復讐のことにも触れて欲しかった。
もう最低限の尺しか取れないとは言え……そっち方面が気になって見てくれる新規のことも考える必要があると思う。
トゥリオ=ロッシ
1話限りのかませに見えるけど、もっとも重要な同級生。
この手のキャラは雑に話を回しやすいから今後も重宝される。
前期のアンドリュ君と違ってちゃんと1人で煽って1人で戦える好感の持てるキャラ。
……少なくともただ煽ってやられて退場するモブではない。
戦闘に関しては及第点。
カメラワークだったり身のこなしは良いんだけど、何か物足りなく感じてしまう。
やはり剣だけじゃなく、もっと魔法の撃ち合いも合間に盛り込んだ方が映像映えしそう。
あと決め手の演出をもう少し凝れんかな……せっかく道中の戦闘があんなに動いてるのにもったいない。
……しかしまぁこの章の本命はこの次のキャラ。
特殊EDにして尺を確保しつつ、次回への引きを優先するのも良い心がけ。
それだけ場面描写の数も、セリフの量もかなり切羽詰まってる。
ただ映像が目に見えて崩れてるわけでもないので、なんとかこのまま頑張って描き切って欲しい。
箒競技やるのかな……あれの有無で今後の話の構成がだいぶ変わるけど
七つの魔剣が支配する 第7話 感想「最強のヒロイン」
※この記事はアニメ7話のネタバレを含みます。
性転換
男女両受けの特異点。
後に主要6人の関係性において一番重要となるキャラ。
声の変化も意識されてたし……余計にヒロインらしさが増してた。
変声期という理由付けがあるし、この演出はアニメならではだと思う。
第七話「両極往来者」
今回の7話、原作とは所々話の流れが違った。
6話までは時系列もかなり順当に進んできたが、尺の都合もあってシナリオ構成も変化してきている。
冒頭の職場会議。
原作では縦ロール教師がかなり異質に描かれるのだけど、アニメだと普通に溶け込んでいるね。
こういった描写の違いが、アニメ初見の印象としてどう変わってくるか。
あとは縦ロールの授業や、箒の競技関連の話のカットなど……
最低限のシーンで進めている感じはある。話の辻褄はなんとか合っているけど。
アニメから入った人は正直、6話まで見てちゃんとこの作品を好きになれたなら……
こっからの2巻以降の話は原作小説を読んで欲しいところではある。
特殊ED
歌の演出が普通に良かった。ここにきてまさかの特殊ED曲。
今回がこんな締め方をするとは思わなかった。
曲に関してはOP共々、クジラさんに本当に助けられているね。
オネエ先輩のキャラ付けもできたし、
ピート主体の話として、1話として上手くまとめれていた。
そして初の……ちゃんとしたCパート。
最後のチラ見せは、なかなかに良かった。
邪眼先輩の時と違って、明確で分かりやすい良い引きだったと思う。
今回の先輩の歌に対する力の入れ具合から、このアニメの着地点が大体分かってしまった。
多分かなり駆け足になるだろう……
残り5、6話でどう展開していくのか、原作読みながら楽しみにしておく。
いや、15話構成の説も濃厚になってきた。
頼むから分割2クールで制作してくれないかな……
七つの魔剣が支配する 第6話 感想「ここまでがプロローグ」
※この記事はアニメ6話のネタバレを含みます。
七つの魔剣が支配する
……この学校全てを敵に回す。教師も先輩も、そして仲間たちでさえも。
これは裏の復讐が表の青春をぶち壊すまでの物語。
AパートとBパートでまるで別のアニメを見てる気分だった。
でもこれがこの作品本来の姿。
この手の構図は別に目新しいものじゃない。
だけどキャラ同士の関係性が気に入っていればこそ、
この秘密が明るみになるその時まで、この作品を追い続けたいと思える動機になる。
第六話「顕現」
邪眼先輩はちゃんと強かったし、余裕そうだった。
先輩相手には二人がかりでも苦戦する。
だから本来1年生のオリバーごときが教師に太刀打ちできるものじゃない。
Aパートにおいて描かれた場面は、ちゃんとBパートの対比になってる。
カティが言った”この学校を今より少しでも優しい場所にしたい”という想いだってそう。
だってこれから目指す復讐は、まさにその真逆の道を歩もうとしているから。
暗殺
誤解がないように言っておくと、この作品における”魔剣”とは、1足の間合いの中にいるとき、必ず相手を斬り伏せる技のこと。
要は一撃必殺の暗殺術みたいなもん。
だからどんな場面でも使える万能な技でもないし、
必ず相手を殺すという意味でも、この作品においても軽々しく出てくるものじゃない。
そしてこの技をオリバーはただ母から借りているだけであり、本来の持ち主でない以上使うだけでも代償が伴う。
制限回数付きの必殺技。頼りになるものがこれぐらいしかない。
他の作品のように、やろうと思えばいつでもやれる。そんな力が主人公にあるわけでもない。
だから必然的に復讐の手段は暗殺になるし、これから挑む教師も全て、正攻では勝てない格上になる。
家族
この作品の根幹にあるのは母の敵討ち。
唯一の頼り綱が、従兄と従姉というオリバーに残された最後の家族。
復讐したってその過去がどうにかなるものじゃない。
けれど家族はこれから増やすことだってできるもの。
これから主要メンバーの6人はいわば家族のようなものになり、
それが比喩でもなんでもなく成立しうる存在が、あの6人の中にいる。
全てを敵にして、最悪の最期を迎えるのか、
その全てを赦され、彼ら全員と結ばれるのか。
主要6人の関係性を侮らない方がいい。
もとよりこの物語は彼らのいびつな青春を眺めるものだから。
いざアニメとしてみると、やはり原作の方が……と思う部分はいくらでもある。
けれど今後もこの作品を追い続けたいと思える人が、少しでもいてくれたら本当に嬉しい。
えっと……
ここまでが一区切りすぎて……来週からの話がアニメ化される実感がない。
七つの魔剣が支配する 第5話 感想「黒幕には黒幕がいる」
※この記事はアニメ5話のネタバレを含みます。
さらわれ姫
というわけで諸悪の権現。
ここまでの出来事、アンドリューくんとの確執を除けば大体この子が話の原因。
ヒロインに見えるござる少女の方は、むしろよっぽど主人公してる。
モチーフであるハリポタの巻き毛の子も、大体1年生のこの辺でトロールに襲われてたし。
つまり邪眼先輩=トロール。
話の流れ的に、やってることは大差ない。
従姉 さん
ついにご登場。
1話の自己紹介の時にも言ってたね、いとこの兄と姉がいると。
まるで大したことでもないかのように。
原作を読んでいるせいで、彼女を見てると感情がぐちゃぐちゃになる。
今言えることはただ1つ、彼女は何をどうあがいてもヒロインなんだ。
本当に……ヒロインなんだ。
第五話「邪眼」
ここからが原作1巻の終盤戦。
けれど流石に敵の正体が分かり易すぎやしないか……。
原作はここまで片鱗も見せないし、唐突に攫うからまだ意外性があったけど……。
演出に安っぽさを感じてしまうのが非常に残念。
ただまぁ…今回は謎の開示だけで戦闘は次回に持ち越し。
ここまで嫌というほど作画のメリハリを見せつけられてるし……
結局のところ全ては次回で決まる。
~第六話「顕現」~
ついに来週は1巻の締め。
この作品がどういうものか、ようやく分かる最大の山場。
小説でもよくあると思う、ラスト数ページで衝撃の事実が!……みたいなの
そしてこれはその類の作品。
小説として売る以上、読後感として結末が一番大事だからね。
まぁアニメでは既にいくつも片鱗が出てるから原作ほどの衝撃はないかもしれない。
ただずっとここが見たかった。
アニメとして、力のこもった映像をぜひ見せて欲しい。
「──そうかよ! よもやそうなるかよ!」
七つの魔剣が支配する 第4話 感想「──喧嘩は得意か、」
※この記事はアニメ4話のネタバレを含みます。
喧嘩、全然得意じゃなかったね。
紙切れのように惨殺されていくモブ、主人公すら普通に致命傷喰らってるし。
ただ作画が良いおかげでちゃんと鳥人間が強くは見えてたかな。
まぁ所詮みんなまだ1年だからね。
ここから卒業まで7年あればいくらでも強くなれる。
第四話「コロシアム」
トロールの飯を食うヒロイン。
アニメだとまだ食えそうな見た目してた。漫画版だとちゃんと絵面が酷いけど。
しっかりコロシアム前に描いてくれてよかった。
こういう積み重ねがまだないと、後の展開が薄く感じちゃうからね。
そんな彼女への直接的ないじめで不意に手が出るオリバー。
誰が何と言おうが作中でもトップクラスに好きなシーン。
……というのもまだ原作のこの時点では、オリバーに何か目的があるのだという描写が一切ない。
ただの真面目で博識な生徒で、裏に何かがある可能性すら考えなかった。
これまでで、オリバーの人格に違和感を覚えたのは2回、
1つはナナオとの果し合いに応じた時に、まるで自身も実戦経験があるかのような様子だったこと。
もう1つは物語の冒頭入学式の登校時に、花のマダムにとても緊張していると言われたこと。
落ち着き払った様子でいながら内心は全く違うのだと指摘され、当初はただ違和感を覚えただけだった。
これらに意味があると知るのは後のこと。
だからここまでの慎重な物腰を一瞬で塗り替えるような行動がとても印象に残った。
こいつには何か別の側面があるなと感じた。
……結果的に作品に興味を惹かれるきっかけになった出来事。
本当にカットされなくて良かった……
3話の終わり方だとそのままコロシアム行く可能性が全然あったから……本当にこのシーンが見れて良かった。
ガルダ戦
戦闘に関してはまずまず好印象。ただ作画を費やすべき本番はこっからだからね。
OPみたいに流れるような魔法の演出を期待します。
改心したかませ。
というわけで彼も今日から仲間です。
イキってた時からビビるまでの落差が急すぎる。
というか主人公をいびる癖にタイマン勝負は嫌とか、かませキャラとしてかなり格好悪い部類だと思う
逆に有能でしかない縦ロール。
シェラが際立ってるせいで他の3人が年相応に弱く見えるのがとても良い。
まだ1年のこの時期だからね。
それぞれが成長していく姿をできるだけ長くアニメで見たいなぁ……
今回の戦闘は前座。
長らく6話で一区切りだと考えてたけど、次回でけりをつける可能性が高まってしまった。
一番大事なところだから、駆け足にならない程度にちゃんと描いて欲しいところ。
本当に……作画リソースの使い方が両極端すぎて毎週見るたびにハラハラしてる。
七つの魔剣が支配する 第2話 感想「やばい奴らばっか…だから仲間を大切に」
※この記事はアニメ2話のネタバレを含みます。
第二話「魔法剣」
授業が始まった初日。それしか描いてない。
そろそろ見えてきた頃合いだと思うけど、この作品は基本、仲良し6人組の物語として進行する。
"仲良し"って言うと言葉は軽いけど、実際は”運命共同体”と言えるほど重い関係。
彼らはまだ1年生。そして入学初日でこの仲の良さ。
この物語の"半分"は彼らの青春を眺めるもんだと思っている。
もちろん、仲が良いということは……それぞれの関係性がそれはもう揺れ動く。
恋愛要素とかを期待しているなら、この先の展開を楽しみにしてればいい。
OP
これだけで語りたい事が多すぎる。内容は別記事で書くとして……
2話でこれが流れた影響を軽く触れとく。
このOPには作品の構図が全て詰まっている。
ネタバレ満載。
けど序盤の展開を丁寧に描いている以上、アニメから見始める人にとってこの掴みは絶対に必要なもの。
このOPに惹かれない人は、この作品は多分合わない。
それくらい作画も良く、完成された映像だと原作勢としては思う。
授業
オリバーとナナオの立ち合いはシンプルだった。
原作だと状況を事細かくシェラが解説したりするが、アニメゆえにテンポが優先。ここの流れは完結で良かったと思う。
ただ後半からはカットされた描写も多く、場面の移り変わりにも少し違和感を感じた。
けどやるべき描写はちゃんとあり、
特にカティをオリバーが慰める様子を、みんなが覗いてたのがばれるシーンは良かった。
あれは原作になくコミカライズに存在する描写で、原作だとカティとオリバーがもっとラブコメする。
でもあのシーン、そもそもオリバーのセリフが臭すぎるので……この程度に中和してくれた方が丁度良い。
迷宮
悪い先輩に絡まれた。
初見では分からないけど、この作品において先輩とは格上の相手。
いくら主人公補正があろうがどうにもならない次元のため、実は結構緊張感がある。
迷宮が侵食するという言葉が出てきたが、この学校の地下には巨大なダンジョンがある。
1年生では挑戦すら難しいレベルの。
そこから出てくる先輩たちはいわば1人1人がエリアボス。
そんなのが入学したてのひよっこ1年に絡みに来てるのだから、彼らも相当暇なのかもしれない。
まぁやばい奴らに囲まれたってことで今回は終わり。
今どきのファンタジー作品としては本当に丁寧にアニメが作られている。
原作勢にとってはうれしい限りなんだけどね。
……とにかくOP最高だった。
ここに力を注いでくれた制作陣に心から感謝したい。
七つの魔剣が支配する 第1話 感想「何もかもまだ始まらない」
※この記事はアニメ1話のネタバレを含みます。